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税と社会保険を考えるメルマガ

当事務所よりほぼ毎月発行している、税金と社会保険関連を考えるメルマガバックナンバーです。

【2012/11/26】消費税が上がると医療費も上がる(非課税制度のウソ)

皆さん、こんにちは。税と社会保険を考えるメールマガジンです。
ディード経営税務事務所小林(社会保険労務士・税理士)です。
http://www.deeds.co.jp

先月このメルマガで書いた年金支給の特例水準を解消する法案(物価スラ
イドの実施)ですが、解散前に衆議院を通過しました。しかし、実施時期
は平成25年10月からとなり、1年先送りです。
また、共通番号制度(マイナンバー)法案は臨時国会で審議されず、宙に
浮いてしまいました。

「税と社会保険を考えるメルマガ」の電子書籍版を楽天koboブックストア
に出展しています。→ http://rakuten.kobobooks.com/

◇Today’s Issues◇
1 【消費税】消費税が上がると医療費も上がる(非課税制度のウソ)
2 【社会保障制度改革国民会議】抜本改革はできるでしょうか

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1 【消費税】消費税が上がると医療費も上がる(非課税制度のウソ)
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◇またまた、消費税の仕入税額制度についてのお話です。

◇この間、日経の夕刊を読んでいて、唖然としてしまいました。(11月6日
日経夕刊の『らいふプラス「消費税 どれだけ負担増?」』)

◇記事のポイントは、消費支出の中には消費税がかからないものもあるので、
一律に負担が増えると考えるのは間違いである、例えば、健康保険が適用され
る医療費には消費税がかからない、医療費など非課税分野は税率引き上げを理
由に価格引き上げはできない、というものでした。

◇日経新聞ともあろうものが、非課税制度をまったく誤解していますね。

◇消費税には仕入税額控除の仕組みがあることはご存知の通りですが、重要な
ことは、非課税の商品やサービスの売上げに関しては仕入税額控除ができない
ということです。

◇非課税である住宅家賃を売上げとしている賃貸事業者は、住宅購入のときに
負担した消費税や不動産管理会社に支払った管理経費に含まれる消費税を控除
できません。また、社会保険診療をしているクリニックは医療設備や消耗品な
どにかかっている消費税を控除できません。

◇したがって、住宅賃貸事業者は、仕入れに要した消費税を住宅家賃から回収
するほかはありません。クリニックは、消費税を社会保険診療報酬の中で吸収
していかないといけないわけです。

◇その結果として、非課税の商品やサービスの価格には消費税分が転嫁されて
います。そのため、消費税率が上がるとそれに応じて、非課税商品やサービス
の価格も上がることが予想されます。そしてこの転嫁自体は非難されるべきで
はありません。

◇実際、6月の国会で成立した消費税引き上げのための法律には、診療報酬の
ことが書いてあります。医療機関の消費税負担が増えるのでこれを医療保険
制度において手当てすると書いてあり、これは社会保険診療報酬を引き上げ
ますということです。

◇これが、消費税の非課税制度の本質です。非課税制度は、確かに消費者の
負担を軽減している面はありますが、けっして消費税の負担をゼロにするもの
ではありません。もし、理論上ゼロにしたいのであれば、輸出免税と同じよう
なゼロ税率にしなければなりませんね。

◇こちらもごらんください。
http://www.deeds.co.jp/howto/tax/hikazei.html

◆ディード経営税務事務所は、法人税や消費税の申告も承っています。
→ http://www.deeds.co.jp/service/

●●――――――――――――――――――――――――――――――――
2 【社会保障制度改革国民会議】抜本改革はできるでしょうか
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◇自公民3党が進めようとしている社会保障改革国民会議の委員30人が決まり
今月30日に初会合、来年8月までに結論を得る予定だそうです。

◇会長は慶応大学塾長の清家篤先生。『定年破壊』(2000年、講談社)などの
著作がある労働経済学者ですが、本を読みますと緻密な実証分析の積み上げ
ではなく、時代を見る目と巧みなスローガンでできています。労働政策審議
会の委員でもあり、役所の研究会の常連です。民主党にも自民党にも顔が利
くということで選ばれたらしいですね。

◇そのほか厚生労働省の社会保障審議会の委員が5人、東大の伊藤元重先生
や元総務大臣の増田寛也氏など。その中で私は日本総研の西沢和彦氏に大い
に期待しています。

◇しかし、社会保障改革の方向については、自民党と民主党の間にかなり
の相違がありますから、当然、今度の衆議院選挙の結果次第でどちらに行
くのかが決まるのでしょう。税か社会保険か、高齢者医療をどうするのか、
基礎年金か最低保障年金か、子ども手当か年少扶養控除か、などなど。

◇いずれにせよ、先延ばしされてきたツケは非常に大きく、抜本的な改革
が必要です。

◇例えば、公的年金について学習院大学の鈴木亘教授が提唱している「年
金清算事業団創設による積立方式移行」というのがあります。鈴木教授に
よれば、公的年金の積立金は現在123兆円ですが、これは厚労省の「100年
安心プラン」で予想していた金額をすでに45兆円下回っていまい、今のまま
行けば2030年頃には底を尽くことになる。そうなると現役世代の負担は今の
比ではなく、全く耐えきれないものになるだろうということです。

→ http://agora-web.jp/archives/1444129.html

◇今までの政策の失敗を認めることができるのか、厳しい選択を国民に迫る
ことができる政治的基盤をもった政府ができるかどうか。楽観はできません。

社会保険や年金のご相談は、ディード経営税務事務所まで
http://www.deeds.co.jp/service/kyuuyo.html

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小林 秀男(社会保険労務士・税理士)
ディード経営税務事務所
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-2-1-509
TEL:03-3350-1717 FAX:03-3350-1749 携帯:090-9383-1387
E-mail:kobayashi-hdo@nifty.ne.jp
URL:http://www.deeds.co.jp
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