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税と社会保険を考えるメルマガ

当事務所よりほぼ毎月発行している、税金と社会保険関連を考えるメルマガバックナンバーです。

【2012/07/26】3党合意に盛り込まれたもの、積み残されたもの

いつもお世話になり、ありがとうございます。
ディード経営税務事務所小林(社会保険労務士・税理士)です。
http://www.deeds.co.jp

毎日のように行っているコンビニのレジで、毎日のように「ポイントカード
はありますか?」「ありません」「すぐに作れますけど、いかがですか?」と
聞かれています。「面倒だからいいです」というと、ちょっと不思議そうな顔を
されます。こういう会話を1年以上続けていますが、そのうち断るのが面倒に
なって、カードを作るかもしれません。

そうこうするうちに、最近はビールを買ったりすると、「年齢確認のボタンを
タッチしてください」といわれます。このボタンは証拠になるのでしょうか。
年齢確認は結構トラブルが多くて、コンビニにとっては悩みの種らしい。

小学生くらいの子が来て、確認ボタンを押したらビールを買えるのでしょうか。
逆に、頭が薄くなって、ちょっと腹の出たおじさんの場合は、店員が解除ボタン
を押してくれればいいのに、などと思っています。

閑話休題。

前回、総理大臣がいなくても国会を開会して審議すればいいじゃないか、と
書きましたが、ご存じの方からコメントをいただいて、国会というのは手続
の塊みたいなところで、分厚い先例集があり、大臣の海外出張などは根回し
が大変なんですよ、とお教えいただきました。

◇Today’s Issues◇
1 【一体改革】3党合意に盛り込まれたものと積み残されたもの
2 【国会事故調】「国」というのは何か

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1 【一体改革】3党合意に盛り込まれたものと積み残されたもの
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◇社会保障・税の一体改革と銘打って提出された法律案のうち、3党合意の
俎上にあがったものは、修正されて衆議院を通過し、予定通り行けば8月上
旬に参議院で可決されて成立します。修正で削られた項目と置き去りにされ
た項目も数多くあります。

◇まず、税法です。眼目である消費税率引き上げはもちろん参議院に送られ
ましたが、それ以外の税制改正項目は削られました。所得税の最高税率引き
上げ、相続税の基礎控除引き下げ、贈与税の税率見直しは、来年度の税制改
正で検討することになりました。

◇消費税の逆進性対策は、低所得者への現金給付案だったのが、食料品など
の軽減税率も検討することになり、混沌としてきました。そして、歳入庁
設置案も実質的に削除。

◇年金については、受給資格期間の短縮(10年へ)、共済年金と厚生年金一元
化は残りました。

◇パートタイマーへの厚生年金適用は、収入基準を「月額7.8万円(年収
93.6万円)以上」から「月額8.8万円(年収105.6万円)以上」に引き上げ
ました。これにより、対象になるパートタイマーの数は45万人が25万人に
減ったとされます。

◇あとは、低所得者への国民年金の福祉的給付(月額6千円)と高額所得者
の国民年金減額は削られましたが、低所得者への給付は公明党案で復活する
ことになっています。

◇年金の物価スライドが実施されなかったため、年金額が2.5%高くなってい
る「特例水準の解消」は積み残されました。厚生労働省が重い腰を上げて、
3年間で特例水準を解消しようとしましたが、あえなく沈没。

◇子ども・子育て支援については、民主党の「総合こども園」の案が撤回され
て、平成18年にできた「認定こども園」という制度を使うことになりました。

◇個々の項目については、賛否がありますが、おしなべていうと、社会保障の
うち、給付削減や負担増加につながるものはすべて先送りです。政治家が選挙
を意識して、バラマキをしようとしているとしか言えません。これが3党合意
の実情です。

◇消費税を上げても、財政再建という目標は元の木阿弥になり、政府が肥大化
するだけに終わる懸念もあります。

●●――――――――――――――――――――――――――――――――
2 【国会事故調】国というのはいったい何なのか
――――――――――――――――――――――――――――――――●●
◇国会事故調のヒヤリングで、菅元首相が、原発事故の責任は最終的には国
にある、という発言をされるのを聞いて以来、「国」っていったい何だろうと
いう疑問があります。今更。

調査報告書がでましたので、ダイジェスト版と議事録の関係箇所を読んで
みましたが、菅さんは確かに「原発事故は、国策として続けられてきた原発
によって引き起こされたものであり、そういう意味では最大の責任は国にあ
る」とおっしゃっています。そして、当時、国の責任のある地位にいた自分
も責任を免れない、という趣旨のことをおっしゃった。

しかし、だからといって元首相に責任をとってください、といっても仕方
がない。周りのひとに、「国って何だと思いますか」と聞いてみましたが、
政治家の顔を思い浮かべた人はいなかったようです。多くのひとは、中央の
役所のことでしょ、とおっしゃる。

国会事故調報告書のひとつのポイントは、規制をする側(保安院など)が、
情報偏在(不足)と自己の組織優先(非を認められない)のために、次第に
規制をする側の虜(とりこ)になっていったことが失敗の理由である、とい
うものです。

原子力規制は失敗したわけですが、役所あるいは役人は絶対に責任をとり
ません。国が責任をとるというと、税金をつぎ込むか、国債を発行して賠償
するということにしかならない。

この場合「国」というのは実態がなく、向こうが透けて見えるようなもの
にしか思えません。

暑い日が続きますので、ますますご自愛のほどを。

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小林 秀男(社会保険労務士・税理士)
ディード経営税務事務所
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-2-1-509
TEL:03-3350-1717 FAX:03-3350-1749 携帯:090-9383-1387
E-mail:kobayashi-hdo@nifty.ne.jp
URL:http://www.deeds.co.jp
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