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労働契約法制と労働時間法制検討の経緯(1)

【現状】(これは2006年10月末にまとめたものです)

 労働契約と労働時間に関する法律を制定あるいは改正しようということで、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会で審議がおこなわれています。

 今年6月27日の分科会で事務局が出した法制案について、経営側と労働側委員がそれぞれの論点で強硬に反対したため、約 2ヶ月間の空白ができましたが、8月31日に再開してからは月3回のペースで、10月24日までに7回の分科会がおこなわれ、精力的に議論がされているようです。

 しかし、特に労働時間制度に関しては、労使がそれぞれ反対しているポイントがあり、かつ、玉虫色の結論を出しえないポイントであるので、厚生労働省が目標とする2007年春の国会通過はむずかしそうです。労働契約法制のほうが合意しやすそうですが、経営側は労働時間法制を先に審議すべきとしています。

 経営側は、スケジュールありきでなく時間をかけて慎重に検討すべきであり、ニーズの高い労働時間法制を先に審議しようといっています。これに対して、労働側は、労働契約法のうち労使が一致した項目を法制化すればいいではないかといっています。

 もちろん、労働時間制度のほうが緊急性は高い。ただし、現状すでにかなり複雑な制度になっており、運用上の問題がかなり大きい。今考えられているホワイトカラーエクゼンプションは対象者の特定が不可能であり、混乱は必至です。もっとシンプルな制度にする事と、ホワイトカラーの生産性向上と時間短縮には経営の観点や国民としての価値観の観点から取り組む事も必要でしょう。

論点

 参考までに、6月の分科会で労使が反発した主要なポイントは次のとおりです。

(1)経営側

  • 有期雇用契約に対する新たな規制
  • 時間外労働が増えた場合の健康確保のための休日
  • 時間外割増50%という事務局案

(2)労働側

  • ホワイトカラーエクゼンプション

審議の経緯

  • 2005年9月27日 厚生労働大臣が「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会」の報告を受けて、労働契約法制の在り方について諮問。
  • 2005年9月28日の第42回から2006年1月28日の第49回まで8回の労働条件分科会で労働契約法について審議。
  • 2006年2月8日 厚生労働大臣が「今後の労働時間制度の在り方に関する研究会」の報告を受けて、労働時間法制のあり方について諮問。
  • 9回の分科会で審議した後、事務局が6月27日の第59回分科会に提出したたたき台について労使が「いきなり出てきた」として反発。

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