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消費税に関する届出書は提出期限に要注意!

 消費税に関する届出は多々ありますが、重要なものは仕入税額控除に関連する選択届出です。

1.適用を受けようとする課税期間の前日までに提出する届出書

 仕入税額控除の選択に関係する届出としては以下のようなものがあり、仕入税額控除について有利な方を選択しようとするとき、又はそれをやめようとするときに提出するものですが、いずれも提出期限が重要です。適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに提出しておかないと適用を受けられないというところがミソです。

 なお、事業を開始した場合はその課税期間終了の日までに提出します。災害その他やむを得ない事情がある場合には提出期限に特例があります。

(1)課税事業者選択届出書と課税事業者選択不適用届出書

 免税事業者(個人と資本金1,000万円未満の法人の1,2年目や基準期間の課税売上高が1,000万円以下)が課税事業者になることを選択する届出書とそれをやめる届出書です。例えば、設備の購入などがあったため、売上に係る消費税額より仕入税額が大きいときに消費税の還付を受けるために、みずから課税事業者になる選択をするものです。

 いったん課税事業者を選択すると2年間は選択不適用届の提出ができません。

 また、次の期間(簡易課税の適用を受ける期間を除きます。)中に調整対象固定資産(注)を取得した場合には、その取得した課税期間をふくむ3年間は免税事業者となることができません。
  ①課税事業者選択届出書の強制適用期間(上記の2年間)
  ②免税点制度が適用されない資本金1000万円以上の新設法人の、設立後2年間
 この項目は、平成22年4月1日以後に課税事業者選択届出書を提出した法人と、同日以後に設立された法人について適用されます。

なお、課税事業者を選択した後で売上が増えて課税事業者に該当する状態になると、課税事業者選択届出はその期間中は効力を失いますが、課税売上高が1,000万円未満になるとまた効力を回復します。いずれにせよ、タイミングよく課税事業者選択不適用届を出しておく必要があります。

(2)簡易課税制度選択届出書と簡易課税制度選択不適用届出書

 基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者は簡易課税制度を選択することができます。簡易課税の適用を受ける場合にはあらかじめ簡易課税制度選択届出書を出しておく必要があります。

 簡易課税をやめようとするときは簡易課税制度選択不適用届出書を出しますが、いったん簡易課税を選択すると2年間は簡易課税を続けなければならないという縛りがあります。

 簡易課税制度は、事業区分によって、課税売上高の一定割合の仕入れがあったものとみなして仕入税額控除を行うもので、事務が簡便になるほか、本則課税とどちらか有利な方を選択できるというメリットがあります。しかし、事業年度開始の前に選択しなければならず、また上記の2年間の縛りがあります。さらに、事業年度の途中で事業の状況が大きく変わる場合には、結果的に不利になってしまうこともあります。

 簡易課税選択届出は、基準期間の課税売上高が5,000万円を超えるとその期間中は効力を失い、5,000万円以下になるとまた効力を回復します。

 新設法人や新しく事業を開始した個人は、最初の課税期間終了の日までに簡易課税選択届出書を提出することができます。

 なお、上記(1)の免税事業者になれない3年間((1)の①②の期間)は、簡易課税を選択することもできません。

(3)課税期間特例選択・変更届出書と選択不適用届出書

 消費税の課税期間は、個人事業者は暦年、法人は事業年度ですが、課税期間特例選択・変更届出書を提出することによって、3か月ごと又は1か月ごとの期間とすることができます。この選択をした場合には、その期間ごとに消費税の申告をします。これは仕入れ税額の還付をすみやかに受けようとする目的で行われるものです。

 課税期間の特例(短縮)を受けようとするときは、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに届出書を提出します。適用を受けた日から2年間は不適用届を提出できません。

2.適用を受けようとする課税期間中に提出すればよい申請書・届出書

課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書と不適用届出書

 課税売上割合が95%未満であって、「個別対応方式」によって仕入れに係る消費税額を計算している場合に、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要する課税仕入れに係る消費税額は課税売上割合を乗じて仕入れに係る消費税額を計算しますが、この場合の課税売上割合については、課税売上割合に準ずる割合として税務署長の承認をうけた割合を用いることができます。

 この承認申請は、承認を受けようとするときに(その期間に)提出すればよいことになっています。また、その割合の不適用届はやめようとする期間の末日までに提出します。

3.「すみやかに」提出するもの

 以下の届出は、その事実が発生した場合すみやかに提出することとされています。提出することによって課税関係が変わるわけではありませんが、提出が義務付けられています。

(1)消費税の新設法人に該当する旨の届出書

 消費税の「新設法人」というのは、新たに設立したために消費税の基準期間がない法人で、資本金または出資の額が1000万円以上のものをいいます。この消費税の新設法人は、基準期間のない課税期間については消費税の納税義務が免除されません。該当する場合は「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」を出す必要があります。ただし、法人設立届に消費税の新設法人に該当する旨を記載して提出している場合は、この届出は不要です。

(2)課税事業者届出書

 消費税課税事業者届出書には、(基準期間用)と(特定期間用)の2種類があります。基準期間の課税売上高が1,000万円を超えて、免税事業者でなくなった場合には(基準期間用)を提出します。他方、対象となる事業年度の前年度の最初の6ヶ月の課税売上高が1000万円を超えたことによってその事業年度に課税事業者となる場合には、消費税課税事業者届出書(特定期間用)を提出します。

(3)納税義務者でなくなった旨の届出書

 基準期間の課税売上高が1,000万円以下となった場合に提出します。

(4)異動届

(5)事業廃止届

(6)個人事業者の死亡届

(7)合併による法人の消滅届

(注)調整対象固定資産とは、棚卸資産以外の資産で、建物及びその付属設備、構築物、機械及び装置、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権等の無形固定資産その他の資産で一の取引の金額が100万円以上(税抜き)のものです。仕入れた課税期間から3年間について、仕入税額控除の精算が行われることがあるので、調整対象固定資産といいます。

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