HOME > こばやしひでおのうんちく情報 > 労災保険と雇用保険のあらまし

こばやしひでおのうんちく情報

労働保険とは

 労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険をあわせて労働保険といい、国が運営する保険制度です。
 (これに対して、健康保険・介護保険と厚生年金を総称して「社会保険」ということがあります。)

■ 労災保険

業務上または通勤途上の災害(事故)でけがや病気に見舞われ、または、死亡した場合に本人や遺族を保護するために給付をする制度です。あわせて、労働者の福祉を増進する事業もおこなっています。

■ 雇用保険

仕事を失ったときに、一定の期間、失業手当などを支給するほか、再就職の促進、教育訓練、雇用の継続を目的とする給付をする保険制度です。あわせて、雇用安定事業と能力開発事業(「雇用二事業」といいます)もおこなっています。

給付

■ 労災保険の給付

 病院の治療代、薬代を払ってくれる療養補償給付と収入を補填してくれる休業補償給付、傷病補償給付(長期療養の年金)、傷害補償給付(障害が残ったときの年金や一時金)、遺族補償給付、葬祭料、介護補償給付、第二次健康診断等給付があります。

(他の制度との関係)

 ・労働基準法の労災補償・・・業務上災害に対しては事業主(会社)に災害補償を義務付けていま
  すが、労災保険による補償が行われるとき、事業主(会社)は免責されます。
 ・健康保険・・・業務外の事由による疾病、負傷、死亡、分娩を対象としています。
 ・年金との関係・・・同一の事由で国民年金や厚生年金の障害年金が支給されるときには、労災の
  年金は減額されます。

■ 雇用保険の給付

 求職者給付(いわゆる失業手当といわれる基本手当や高年齢求職者給付金など)、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付(高年齢雇用継続給付、育児休業給付、介護休業給付)があります。基本給付は、被保険者期間が6ヶ月以上(自己都合退職の場合は12ヶ月以上)の被保険者が離職した場合で、再就職の意思と能力がある場合に受給資格ができます。

(他の制度との関係)

 ・年金との関係・・・65歳未満の人に対して支給される老齢厚生年金は、雇用保険の給付があると
  きには、停止または減額されます。

保険料

 労働保険の給付は、事業主と被保険者から集める保険料によっておこなわれます。厚生労働省の出先である都道府県労働局が保険料を集め、労働保険特別会計を経由して、労災保険は労働基準監督署、雇用保険は公共職業安定所(ハローワーク)が窓口となって、給付などをおこないます。

保険料率

■ 労災保険料は、事業の種類によって賃金総額の1,000分の3~103(0.3%~10.3%)で、全額事業主負担です。

■ 雇用保険料は、一般の事業(*)は賃金総額の1,000分の15.5(1.55%)で、事業主が9.5、被保険者が6です(平成22年度)。
(*)農林水産・清酒製造業と建設業以外の事業です。

 保険料の計算の基礎となる賃金総額は、その他労働の対価として支払われるもので賞与も含まれます。事業主は「賃金支払のつど」被保険者負担分を賃金から控除できることになっています。

申告・納付

 労働保険料は事業主(会社)が年度(4月~3月)単位で申告・納付します。毎年6月1日から7月10日までの間に、「年度更新」という名称の申告手続をして納付します。年額が40万円以上のときは3回に分割して納付します。「年度更新」では、前年度の賃金総額に基づく前年度分の確定精算と、同じく前年度の賃金総額に基づく当年度の概算払いをします。 ただし、当年度の賃金総額が前年度の2倍以上または2分の1以下になる見込みのときは当年度の見込み額に基づいて概算保険料を計算します。また、年度の途中で2倍以上になる見込みになったときは、増加概算保険料の追加申告をします。

その他

適用対象事業所

 労働保険の適用は事業所単位ですが、基本的には、労働者を一人以上使用する事業所は労働保険の対象です。

(例外)
■ 労災保険・・・国などがおこなう事業や船員は別の法律です。また、農林水産業の小規模な個人事業の事業所は任意適用です。
■ 雇用保険・・・農林水産業で労働者が5人未満の個人事業の事業所は任意適用です。

適用対象者

■ 労災保険

適用事業所に雇われて賃金を受けているすべての労働者が対象で、アルバイト、パート、日雇、外国人労働者などを含みます。個人事業主、同居親族、法人の代表者、役員は労働者でないため対象外です。中小事業主や自営業者を対象とした特別加入制度があります。

■ 雇用保険

適用事業に雇用される労働者が対象ですが、以下の人は雇用保険の対象外です。
65歳に達した日以後に雇用される人
所定労働時間が週20時間未満の人
雇用期間が31日未満の人
④ 季節的に雇用される人で、雇用期間が4ヶ月以内であるか、又は労働時間が週20時間以上30時間未満の人
⑤ 昼間部の学生
⑥ 船員保険の被保険者
⑦ 国や都道府県、市町村などの事業で、離職した場合に給付がある事業に雇用される人

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